第十九回 その後レポート(1〜10)

 




 正直気まぐれとカッコ付けで始めたデバイスレビューであるが、見返してみると非常に情報が古いということに気がついた。あれから更に使い使い勝手はどう変わったのか?という疑問を見てみることにした。特に今回の序盤は当事知識も薄く、今にして思えばなんてことない事も多く感じる。では早速復習していこう。

 第一回ではPSソフト「Depth」を扱った。実はコレに関してはメールなりBBSなりでそこそこ反応あったのが嬉しかった。音楽系アーティストの8割強はゲーム好きなのでそういった趣向もぴったりあっていたのだと思う。何気に今でもたまにやって適当にジャムる感覚が非常に楽しい!「ビートマニア」「ReZ」などでも結局この「Depth」ほどのアーティスティック性は得られなかったと思う。プレステも一億台を出荷し確固たる歴史を持つハードとなった。「Depth」はかなり異色の部類に入るが、このサイトに来るような音楽観の方ならやって損はないソフトだろう。

 第二回ではシーケンサーの初期投資について考えを述べた。当時とおおもとの考えは変わった所はない。結局パソコンはMacとWinどっちがいいの?という所も情勢が変わっても全く結論は出ていない。Macならソフトやデバイスの相性は気にしなくて良いが極めて高価かつ思うような商品が出てない事が多い。Winなら安価に組めるが常に相性問題が付きまとう。要はどっちもどっちだから深く考えなくていいのかもしれない。最良は最新のパワーマックと¥200,000位の自作PC両方持っとけばいい。実際たいていのプロはそうやっているそうだ。

 第三回はPCのトラブルについて。いまやたいていのPCに搭載されたUSB2.0であるが、当時こんな苦労したのを思い出すと今でも泣けてくる。やっぱり言えるのはいきなりは手を出すなということ。新製品は発売一年位するか最初のメジャーバージョンアップがあるまで手を出すのは早計というのを学習させられた。こういうメジャーデバイスはひとつの目安としてインテルのチップセットが対応したとき初めて必買かつ必須デバイスとなる。インテル845EでUSB2.0が正式サポート、インテル865PEでシリアルATAという具合。そう考えていると「勇み足はやっぱり負け」としかいえない。デュアルブートもXPが全盛ともなってくるともう不要だろう。それよりもMacとウィンドウズをデュアルブートしたくなる今日この頃…。

 第四回はビートマニアについてエフェクターをメインに書いた。いまだ進化と退化を続ける「ビートマニアIIDX」。9thStyleにおいてエフェクター非搭載という根底から覆す究極の退化は単なる駄作を作り出し、色々なサイトでもバッシングが多かったのを感じた。そしてなかなかリリースされなかったことから「もう終わりか?」といった所で「10thStyle」が出た。収録曲や映像に関しては深く言及はしないが、エフェクターが豊富になったのは非常に評価できた!エコー、リバーブにフィルターのかかりまで出来るのは確かに面白い。これでもっと厚みのある曲が多ければいいのだが良い(心に残る)新曲は3曲程度しかないのでは宝の持ち腐れだろう。最近私はゲーセンで暇つぶしすることもあり「10thStyle」のプレイヤーも偶に見るのだがエフェクターのノブは全て上でやってる人しかおらず、だれもエフェクターなど使ってないのはちと寒い…。何しろIIDXを並んでやることがほとんどなくなった。3rdStyleの時なんて並んでなかったらほぼ奇跡ぐらいだったような…いろんなファンサイトも7thStyle辺りで更新が止まってたりする。何れにしてもこのゲームも旬は過ぎ去ってると見ていいだろう。

 第五回、第六回は「LIVE」について見ていった。この頃のLIVEは革新的ながらもムラの多いソフトだった。一曲作ってみたがこのバージョン(1.0)ではエンベローブの感度がとにかく悪く苦戦した覚えがある。PC用のスピーカーで聞いたとき変に音がのらず困ったものだ。そして本当にウインドウズ対応なの?というようなモニタへの映りこみなどいまいち怪しい所もあったのだがいまやLIVE3となった今では過去の話だ。今思えばこのころのってβバージョン程度の完成度しか感じない。またLIVE3はループシーケンサーというよりはDJMIXのサポートソフト的な意味合いが強くなっている。新機能はほとんどテクノやハウスのユーザーしか使わないと思う。その分手がこんできたのでライブで使うのはちと難しい。だが何より一番いいところは遊び感覚で遊べる所にある!その昔「Depth」に感銘受けた私がすっぽりはまるのもうなづける。そしてこの夏「LIVE4」が登場するらしいが…たかだか二年程度で1〜4までメジャーバージョンアップはいくらなんでも早過ぎないだろうか?急作り感が否めないんですけど…。

 第七回は「Clean」について見ていった。もうとっくの昔に4が出ているが未だ3を使ってる。最近はノイズリダクションのついた波形編集ソフトも多くなって来たがまだまだコレの人気はあるようだ。だが、いまだにライティングがヤバイのは何とかならないもんだろうか?すでにCDRWも三代目だがいまだに一度も焼けたことがない!パイオニア製ドライブでだめだったのでプレクスターで試せということだろうか?そのほかの機能に全く問題ないだけにこのソフトひとつで出来る環境を作ってほしいものだ。

 第八回は「外付けハードディスク」について見ていった。コレは今はR3嬢の手元にありその後の彼女の使用感は「普通」にとどまっているがこの「外付けハードディスク」は今最も私の注目しているデバイスである!と断言したい。現在手持ちのPCが二台と弟が一台使っている。たまにデータやり取りするときはDVD−RWなどに焼いて渡すが外付けあれば貸すだけだしなにより今話題のネットワークHDD(NAS)あれば大容量ファイルも共有できる。最たる例が録画したTVだろう。HDD録画だと今の場合はメインのPCで見るほかなく寝床などでノートで見るときはDVD−RWに一旦焼いて見ているのだがそれこそNAS&無線LANでみれればなんて無理やり買わそうとしているPC記事を見るたびのせられてしまう…。そうでなくても一元管理した音楽ファイルや映像ファイルをどのPCでも見れればコレこそがPC中心のホームサーバーではなかろうか?最新のソニーの「VAIO」はコレやってくれといわんばかりの機能だ。…なんだかこう考えると…
コピーコントロールCDやDVDのコピーガードって考え方が古くないか?
ホームサーバー一回限りにはコピー可能でライセンス認証はインターネットでやればいいのでは?と思う。私はそういうの出す会社からは自分勝手なユーザーとしてとらわれてしまうのだろう。

 第九回は「高性能携帯電話J-SH52」について見ていった。もう今からするとミドルクラスの性能だが、この原稿を書いている時点ではまだまだ現役で使っている。実際の所いま一番使うのはメールと写メールがメイン。R3嬢の新しい携帯と比べると機能は弱い。また、さすがにフォルム自体が野暮ったく感じてきた。そろそろアンテナレスがほしい所だ。これからの携帯は外部メモリ、メールの打ちやすさに加えアンテナレスの携帯を探したい。

追記

 先日変な曲がりかたしたのと、ぶっちゃけR3嬢が変えたのにうらやましくなったし給料出たので変えてみた!
←「V601SH」である。いまは「V602SH」も出ているのだが、ショップで見てなんともいまいちだったので止めた(そしたらその場で売り切れた…)。もう半年以上前のモデルのはずなのだが全てにおいて格段に使いやすかった。前のに比べて幾分大きいのだが、丸みを帯びたフォルムとアンテナレスのためかえって持ち易く携帯し易い!操作自体も前のをただ使いやすくした感じになっているのでやりやすい。SDメモリカード、QVGA液晶、予測変換、に加えてMP3プレイヤー、202万画素オートフォーカスカメラ、更に携帯閉じてても確実に送れるまで送ってくれる予約送信とほぼ理想型。しかし…これってどう考えても本気で売り出したら小売20万位はするはず。ちょっと前のが1円で売られる今、一体いくらキャリアは負担しているのだろうか?いやそれ以上に通話料でどこまで儲かるのだろうか…でも携帯手放すのは不可能なので従うしかない…。

 第十回は「Kyucera Finecam S3L」について見ていった。世の中はこれまた既に400万画素が普通となってきて、時代遅れ感こそあるがまだまだ現役。私自身Web用の写真か、L版印刷しか使わないのでこれで十分だ。頑丈かつ電池持ちが非常に良いので気にいっている。メモリーカードは128MBを普段から入れている、よって10秒程度の動画も手軽に録れるので、ちょっとしたVJ素材もこれで録ってきたりもする。次はデジタルビデオ買うか?とも思うが別に旅行行ったり、子供の運動会録るわけでもないのでまだ手は出さないと思う…。それよりは512MBのSDメモリカードか1GBのSDメモリーカードが欲しい所だが周知の通りまだまだ高価で手が出ない…。

 見返してみてこういったモノというのはある程度時間がたたなければわからないようなことが多い。だが買うときは思い切りが必要なのも事実。こんなレビューでも参考にしてくださった方がいてくれたのは感嘆の極みである。
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