Ilice's Album Review 2
The Collection V.2
CD 1
1 Hardcore 2004 / Ham →review
2 Forbidden Fruit / Euphoria
3 Crazy Love / Brisk & Ham feat.MC Whizzkid
4 Dreamskies / V.A.G.A.B.O.N.D
5 You Ready? / Ham →review
6 24-7 (Breeze & Styles Mix) / Eclipse
7 I'll Never Stop / Frisky & Hujib
8 True Awareness / V.A.G.A.B.O.N.D
9 B4 Tomorrow (Ham Mix) / Eclipse
10 Future Is Now / Euphoria
11 Love Me Forever / Frisky & Hujib
12 Enter Heaven / V.A.G.A.B.O.N.D
13 Party Crasher / Frisky & Hujib
14 The Time Has Come / Brisk & V.A.G.A.B.O.N.D
15 You Better Run / Frisky and Hujib
16 Real God / Rampage & Revolution
CD 2
1 Taste The Rainbow / Brisk & Ham
2 Too Beautiful / Euphoria
3 Inorganic Sound / V.A.G.A.B.O.N.D
4 Angel Eyes / Brisk & Ham →review
5 Comin Closer / V.A.G.A.B.O.N.D
6 To The Floor / Brisk & Ham
7 Drop Da Bomb / Frisky & Hujib
8 Angel Falling / Euphoria
9 Sounds Legit / Brisk & Ham
10 Hardcore Overdose / Euhoria
11 Axis Mundi / V.A.G.A.B.O.N.D
12 Eternal Summer / Euphoria
13 Blown Up / Brisk & Ham
14 Huggermugger / V.A.G.A.B.O.N.D
15 Clubshaker / Robbie Long Vs Stormtrooper
16 Run For Cover / Brisk & Ham
17 Chaos and Might / Dreadhed
Label Next Generation
Mix Brisk & Ham
ハッピーハードコア最重要レーベルNext GenerationとBlatant BeatsのMIXCD、それが「The Collection」だ。2003年、2004年のものを中心に未発表含め33曲を二枚に分けて収録してある。8割のハッピーハードコアと2割のその他のジャンルであるが、まず選曲が絶妙!!ノリと哀愁のアップダウンに変態サウンドのきついスパイスが入ってくる。MIX自体もクロスフェードをはじめ、カットインに切り替えといったロックスタイルとテクノスタイルのミクスチャーといえる。非常に実践的で参考になり、私も最近MIXCD「Tight
Nype」を作る際に参考にした。ではMIXのほうをざっと見ていこう。
まずはCD 1。いきなりの選曲にビビる!!Hardcore 2004である。最大クラスのアンセムが、いの一番だ!出し惜しみなしの全力勝負に、ランキングだからとはいえ5年以上の前のヒット曲をいまだに最後に持ってくる@社のしみったれたコンピレーションとは違う。使い方としてはオープニングから長めに使い、つなぎは同コードのForbidden
Fruitで完璧に蒸着させるのだ。こうすることによって違和感なく、最初のノリを引き継げる…正に持続のお手本だ。そしてCrazy Loveへのつなぎは上モノのヴォーカルを巧く重ねるもの。実際、現場でコレできれば一人前ではなかろうか?繊細なイコライジングと曲への熟知、タイミングが重要だ。三曲目の音自体は変態サウンドも入り混じったカンフル剤。あまりの違和感のなさにもう1曲目の印象は薄れてきてしまう…巧妙に張り巡らせた展開はリアルタイムで盛り上がらすというマジックを演出している。コレによりMIXもハードさを出してくる。Dreamskies、You
Ready?ともにハードなビートに綺麗目のヴォーカル乗せた最近の流行のサウンド底から展開するのは哀愁ハードコアの24-7!!近年では聴いた瞬間ゾクゾクした一曲(そのくせアナログ買ったの忘れてた…)。次のI'll
Never Stopとで前半の盛り上がりを演出している。ここまできてTrue Awarenessでいきなりのアンビサウンドかと思ったら、コテコテのハードコアという遊びを経て、B4
Tomorrow (Ham Mix)!シリアスなサウンドのなかに可憐なヴォーカルの入ったトランスコアのお手本サウンドにただただ酔いしれるだろう。時間も6分というほぼフルに収録されている。そしてFuture
Is Now、Love Me Forever、Enter Heavenも疾走感あふれるトランスコア!非の打ち所のないつなぎと持続に感動の涙すら出てくる。Party
Crasherで少し固めのサウンドに戻ってきた所で今回の目玉の一つThe Time Has Comeの出現。なんと中盤でニュースタイルに化けるという問題作!!そのくせヴォーカルはうつくし系で「Extasy!!」を連呼というクレイジーな一曲だ。そしてYou
Better Runはユーロビートとハードコアの融合サウンド。要はしっかり構成されたヴォーカルでリズムはハードコア。でも途中でやっぱりニュースタイルはいるのが予断を許さない(汗)。そしてラストはReal
Godなのだが、初めて聞いてさすがに首かしげた。時間が2分しかない!しかもあっけないフェードアウトで終わる。それがやたらにいいフレーズだ…よきせぬアンコール状態でもあったのだろうかと思わせる?出来ればもう少し長くして締めて欲しかった。そう…最初は思った。
続いてCD 2。Taste The Rainbowの構成がすこしぶつ切りにしたような音で戸惑う…。珍しく歓声なども入っているどうしたんだと思うが、そうCD
1からつなぐと違和感ない!!CDJ二つ用意してマージしろとでもいいたかったのだろうか…やってみるとしっくりくるのだ!!その昔ドーナツ盤のA面、B面で一曲(途中はクロスフェードしている)というクレイジーな曲があったがそれに近い。一曲目から7分超というのもその辺から来ていると推測される。…まぁ実際はわからないが…。こちらもToo
Beautiful、Inorganic Soundと綺麗目のサウンドで展開してくる。ポイントは次のAngel Eyes。哀愁ハードコアの代表曲が駆け抜けてくる!!CD
2のなかで1.2を争う曲なので、自然とテンションも上がってくる。そして次のTo The Floorを抜けた辺りで幕も変わってくる。Drop
Da Bombで音が硬くなり、Angel Fallingで一気にハードになってくる。こちらはハードなビートの上に女性ヴォーカルが乗る…タイトルからしてここ数曲に、何があったかと思わせるような展開には脱帽だ。続いてSounds
Legitでお笑い全開になる!ネタ王マークサマーズも使ったSummer Loveネタ。元ネタ知ってればツボ度は一気に増す。シリアスに行った所からのちょっとの笑い、古きよき日の少年漫画の王道的展開に近いものがある。Hardcore
Overdoseもしかりで、途中では昔のパンピンサウンドそっくりのパターンが入る辺り遊びにも徹している。この辺までで言えるのは、哀愁サウンドを全面に押し出していることだろう。マイナー進行のへヴィメタルがロックの世界でも勢いを戻してるのと同様に、ハードコアレイヴの世界でもマイナー進行が復活遂げているのだろう。そして、Axis
Mundiでは明るめの展開でフィールドは転換される。そして音自体もガバのサウンドが見えてきてアップダウン激しい展開だ。Eternal Summerではまた哀愁ハードコアもからみ緊張感あふれる展開は聞き逃せない。Blown
Upでは最早曲自体が演目というくらいにサウンドの移り変わりが激しい。ロックで言う「知的」サウンドに近い。ラストステージはいかに哀愁ハードコアからガバに持っていくドラマが待ち受けている。その試金石ともいうべきHuggermugger。しょっぱなからMC的なしゃべりと押し寄せるフレーズがアツイ!!Clubshakerは純然なハードコアに近い。むしろギターでもやりたいサウンド。Run
For Coverで終末の様なダークなサウンドも入り混じったマキナ的ハードコア。ラストChaos and Mightではニュースタイルで締める。くるくる変わっているようだが、これがピッタシまとまってスゴイの一言!!いや正に神のMix…そうとしか言えない。
全体的にハードコアユーザーはもちろん、ユーロビート好きやトランス好き、更にはヘビメタ好きまで一見さんにもオススメだ!!新しい世界を見たいなら手を出して損はないだろう。
Resonate 3
DISC ONE
1 Damager 02 / Scott Mac
2 Synthosarus / Paul Maddox feat. Niki Mak
3 I Feel Free (DJ Choose & F's That Mucho Remix)
/ Michael Spplinit
4 Absolution / Wid & Ben
5 Bring The Lights Down / Rob TTissera & Nathan D'Amour
6 Game Master (Lee Haslam tidy two Remix) / Lost Tribe →review
7 Raucous / BK & Tom Harding
8 Retrospective / Lee Haslam
9 Give Me A Reason (Guyver Remix) / Tony de Vit fea.Niki Mak
10 Human (Lee Haslam remix) / Dumonde
11 Why Am I? / Mark Gray
12 Play (Paul Maddox Remix) / Stimulator →review
13 Legitimate Sounds (Paul Maddox Remix) / Stimulante DJ's
14 Accelerate / BK & Andy Farley
DISC TWO
1 Drug Is The Master (Guyver Remix) / Fallout Boy
2 Sunset / Azure
3 I'm Your DJ (Stimulator Remix)
/ Ben Kays Vs.Deeprose & Thompson
4 The Bells (Lee Pasch Remix) / The Freaks
5 Feeling / Matar
6 The World (That Mucho Mix) / Dutch Courage
7 Evil Eye / Wierdo
8 What can You Do 4 me? (Haslam and Guyver's tidytwo Remix)
/ Lisa Lashes
9 Malice In Wonderland (Steve Blake & Phil Reynolds Remix)
/ Pants & Corset →review
10 Tiptronic / BK & Dave Randell
11 I Need (Your Loving)(Lee Pasch Remix) / Mr.Bishi →review
12 Restless (Guyver Remix) / JX
13 Free / Lee Haslam
14 Can You Trust Yourself / Jon Rundell
15 Candyman (Guyver Mix) / Lab 4
Label tidy two
Mix Guyver
ハードトランスの牽引役としてはずすことのできないレーベル「tidytwo」私も無論大好きなレーベルだ。tidy two含めたTIDY TRAXのファン性の強い要素としてなんといってもレーベルパーティとレーベルアルバムを積極的に行うことにあるといっても過言ではない。レーベルパーティはさすがに我々日本人では行くことがなかなかできないが、レーベルアルバムはこちらでも割と容易に入手できることからも人気は出てきた。今までにも「KEEP IT TIDY」「MILKS」「TIDY ANIMAL」などのシリーズで愉しませててくれた。だが「Resonate」にいたっては「the Brutal Sound Of Hard Trance」(ハードトランスの冷酷なサウンド)という強烈なサブタイトルがついている!今回のコレも「3」とついていることから当然三番目であるが本気で完成されてきてハードトランスに目がない私としては紹介しないわけに行かない!!ざっとポイントを見ていこう。
まずはDISC1。割と大人しめの1,Damager 02から始まるが2,Synthosarusでいきなりトランシーな展開が襲う!昔のビョークに似たサウンドにセクシー系ボイスがトランシーにしてくれる。3,I Feel Freeとのつなぎも完璧で違和感が全くないすばらしい仕事だ!そして今回のお勧めのひとつ4,Absolutionが襲ってくる!一時期TIDYのホームページでヘビープレイされており初回プレスは即刻完売という超アンセムだ!ここから一気にハードトランスの独壇場となってくる。5,Bring The Lights Down、6,Game Master、7,Raucous、8, Retrospectiveと文句ない盛り上がりを見せてくれる。そして9,Give Me A Reasonでうって代わってメロディアスな展開を見せる。さすがはTony de Vit物のMIXは半端でない所を見せてくれる。10,Humanも元はメロディアスなのだが味を残しつつハードにMIXされている。BPMの変調などもあり面白い展開だ。11,Why Am I?、12,Playでまた一気に盛り上がってくる前半後半でうまく純然たるハードトランスで盛り上げるところはさすがとしか言いようがない。13,Legitimate Soundsはネオディスコ時代にも「Summer Love」で使われたサンプリングボイスの連呼が笑わせてくれる!完全に飛び道具なのだが最後の14,Accelerateが本当に狂ってるので結果的に見れば巧い作り。最後はハードコアレイヴ的サウンド。進むにつれどんどんBPMが上がってきて、上がりきったところで無音のブレイク&ブレイク明けという最後までスリリングな展開を楽しませてくれるのだ。こういった手法は某音楽ゲームでも使われたがその辺のはどうにもショボくて評価に値する物ではなかった。この曲のように時間も十分にとり、組み合わせで使うことにより魅力を浴びる!正に「本物」のサウンドだ。DISC1のおすすめは2,4、9,14あたりをあげておきたい。
続いてDISC2。 1,Drug Is The Masterとこちらはのっけからハードトランスで展開される。無論音使いはじわじわ上がってくるようなふさわしいサウンドで始まる。2,Sunsetは妙なヴォーカルが入ったハードハウスで巧くつないでくる。そして、3,I'm Your DJ、4,The Bellsが一気に最初の盛り上がりをハードトランスで作り出す。 どちらもアナログは即完売の強烈なトラック!TIDYのチャートにも入ったことやクラブシンカワでも回されたあたり日本でも知名度は何気に高い。5,Feelingは2と被るような歌付ハードハウス。持続に使うには勢い足りないかと思うが、曲のタイプを巧く被らせて使ったというのはやっぱり面白い。6,The World、7,Evil Eyeでシンセ色の強いユーロトランスで飛ばすような持続を維持しつつ8,What can You Do 4 me?でまたハードに舞い戻って展開してくる。そして、9,Malice In Wonderland、10,Tiptronic、11,I Need(Your Loving)で盛り上がりは最高潮に息をもつかせぬ連続ハードな選曲でノックアウト必至!盛り上げるためにあわされた組み合わせなのでこの辺でボリューム上げたりするとさらに浸れるだろう。さてそんな12から先は割合実験的な要素が見え隠れしているのが感じられる。まずはこのアルバムが先行収録となった12,Restless。95年頃当事大学生だったJXの復活リメイク曲だ。元々JXの名のごとくアナログシンセがビリビリした曲だったのでハードトランスとしても生まれ変わらすには十分だっただろう。TIDY側も力入れてるらしくアナログでは2枚組みなおかつCDSまで出しているのでチェックは必須である。13,Freeは哀愁色の強い盛り上がりサウンドでだんだんに上るようなエレビの旋律が美しい。個人的には最後に選曲してもいいと思う曲。14,Can You Trust Yourselfはループを中心に作りこんだコテコテのミニマル系ハードトランス。上物もよくある系のフレーズ、いってしまえばどこにでもある感じ。だがこういう曲のほうが持続や持ちこたえに使いいいのはDJならばみな感じるはず。実際TIDYの曲だけで一本のアルバムができるようにあらゆる場所でTIDYの曲は使える様に出来ている!そうアピールしていると取ると面白くなるだろう。最後は15,Candymanで締める。収録の中ではもっともメジャーなLab
4の曲だがDISC1より一曲多いことからボーナストラックとしてみてもいい。だが、原曲のホラー調の上物を巧くハードに作り変えており通して聞いても全然違和感はない。尚、DISC2のおすすめは4,9,11,12といったところ。
実際アナログでの入手は色々なレーベルにまたがってリリースされている。そういったものに関してもTIDY所属のアーティストのMIXだけ使うととにかく凝っている。ハードトランスの「旬」が詰まりきった一組、初心者から上級者までお勧めしたい!
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