R3's Review 6
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手元のアナログから、私のお気に入りをセレクト♪ 《Vo.なし曲編》


ジャケ


Altitude
ALTITUDE



 今回は、最近でもPlatipusやFiveAMからのリリースが好評のAltitude が'02にリリースした【Altitude】をご紹介。Altitude ことSteve Gibbs は本人名義の他にもAntarctica Tremor などの名義を使い分けていて、どれもアングラシーンではけっこう有名なハズ。更にDJもする(というかそっちが本業だった?)のでとにかく使いやすい曲が多く、ヒットするのも頷ける。ちなみにこのアナログは見てのとおりXTC盤だけどライセンス元はBig Fish Music Ltd.、でもこれの他にはBonzai UKからしか出てないような...Big FishとBonzai UKって関係あったっけ??
 では中身の方を。まずはOriginal Mix、凝ったリズムセクション、エコーのようなシンセリフ、ブレイクに入るとシンセのロングトーンにピアノの単打ちが1フレーズだけ重なる。ピアノ音が使われるのはここだけで、それがまた実に効果的でセンスが良い。そこからリズムパートが入りドラムロール、そして最後には全てが合わさってじんわりと心に響きます。タイトルどおり遥かな高みに手が届きそうな感じがする、そんなに派手ではないけど美しく奥の深い曲。キレイめのプログレから持っていくとハマりそう、サビが2回ある事だけ留意。裏はS.H.O.K.K. Remix、Originalとは打って変わって全体的にハードな音使いがS.H.O.K.K. らしい。硬いキックと裏打ち、ベースもスネアもけっこうキツめ。そこに入るシンセのバッキングやビヨビヨしたシンセもハード! でもブレイクに入ると控えめな裏打ちにロングトーンのシンセメロ全開、そしてお約束のリバースシンバルとドラムロールから2小節分のタメが入り、そして一気に押し寄せて来ます!! この迫力はフロアで凄まじい破壊力を発揮するハズ。サビが長めに持続するという構成もあり、ハードトランスのセットの山場に最適。
 実はこの曲、とあるビデオクリップで使われてたのを聴いて気に入って探し出したもの。アーティスト名と同じタイトルだからデビュー曲かと思ったらそうでもないらしい...珍しいパターンだなぁ〜。まぁタイトルとして珍しいワケじゃないから、アーティスト名から取ったんじゃなくて普通に付けただけか。もちろん(?)これも中古品、最近中古比率高いなぁ...。 ('05.07.10)



ジャケ


No Signs Of Life
[ The Anthem ]

AIRFIRE feat. Talla 2XLC



 またまた少々古めの曲をチョイス。'00にドイツのTechnoclub Recordsからリリースされた曲で、こちらこちらで私が「欲しい〜!」と言ってたもの。AIRFIRE Marc la Cruz Ace da Brain の2人組。この2人はパートナーとしていくつかの名義を使っていて、AIRFIRE 以外にもTraveller Sonic Inc 等が割と有名です(現在はパートナー解消してるらしいけど)。Talla 2XLC については以前レビューした【The World In My Eyes】(レビューはこちら)にあるので割愛。ちなみにこのアナログ、中古屋で発掘して即買い! 狂喜乱舞しながら家に帰って取り出してみると、なんと片面鏡面加工品(つまり片面プレス)だった...Remixは存在しないのね〜(汗)調査不足でした。 もちろん、それでもかなり嬉しいので満足です♪
 なワケで1曲しかない【No Signs Of Life [The Anthem]】は副題どおりアンセム系トランス、哀愁色の濃い美しいメロはトランスの王道的サウンドと言える。1stブレイクのピアノの旋律は鳥肌モノ! ブレイク以外でもピアノ音は全体で効果的に使われてます。またサビのメロが入ってる部分が多く、収束したかと思うと揺り返しのようにまたメロが入ったりするのが気持ちいい。そして【The World In My Eyes】もそうだったけど後半の構成が巧い! シンセをストリングスのように使って階段調に上がるメロへと変化し、その息をつかせない展開のまま2度目のサビに突入! この辺は試聴でどうぞ。7分ちょっとの中に全てが凝縮されている中身の濃い曲、哀愁フリークの人には特にオススメ。
 ここ最近はヨーロッパの方でもシングル(アナログもCDSも)を買う人が減り、実験的なレーベルや弱小レーベルからどんどん潰れていってしまってるそうです。Talla が立ち上げたレーベルTechnoclubも1度倒産してしまったけど、今年から再始動したようで嬉しい限り♪ 他の苦しいレーベルも頑張って欲しいモンです。という事で、みなさんちゃんと製品を買いましょう〜! ('05.05.29)



ジャケ


VISIONS OF EDEN
FORCEFIELD



Single List


 今回もちょっと古い曲を。'00にUKのgood:as recordsからリリースされた曲で、〈velfarre vol.17〉や〈SOUND COLLECTION 〉等の日本産のMixCDにも収録されてるので知ってる人も多いハズ。FORCEFIELD ことMichiel Van Der kuij Michiel Van Der kuy という表記もある)は、Ilice氏レビューの【Gloria】(レビューはこちら)をリリースしたLovechild の片割れだったりVincent de Moor と二人でSerenade Pomp といったユニットを組んでたりと案外すごい御方。ちなみにHi-NRGやEurobeatのプロデューサーでMichiel Van Der kuy という方がいるんだけど、同一人物なのか同姓同名の別人なのかは判りませんでした〜。
 私のオススメはMea Culpa Remix 構成も音色も良く言えば王道的・悪く言えばありがちなんだけど、哀愁漂うシンセリフがモロに私のツボにストライク! そしてOriginal、シンセメロが1拍目から16分の1拍ずれて入るのと2拍目4拍目のクラップ音がキツいので全体的に後打ち感が強い。Mea Culpa Remixよりもかなり硬い音だしメロにフィルターがかかってたり2度目のブレイクでK室ばりに(笑)転調したりするのでちょっとクセがあるかも。最後にDJ PK & Chris Ballham Remix、こちらはメロ自体が全く変わってるので1聴しただけでは別の曲っぽい。でも、先の2曲のような直球の哀愁味はなくなってるもののブレイクの優しさにじーんとキます。良Remix!
 ちなみに私が持ってるのはDisk1。残念ながらDisk2は持ってないんだけど、そちらにはMea Culpa Remixと並んで評価の高かったJohn‘00’Fleming のRemixが収録されててこれがまた滅茶苦茶イイ! 微妙に硬くてテクノっぽい音色がありつつもブレイクのタメと開放感は秀逸! あぁ〜欲しい〜(泣) '00年当時私はまだアナログに手を出してなかった...と言うよりトランスに片足突っ込んだくらいだったんです。当時もっといろいろ知ってたらなぁ〜......。こういう事って、ありますよね? そう言えばgood:as recordsのHPって全曲試聴できるのはありがたいんだけど、アーティスト名間違いまくり!(アナログのラベルはちゃんと合ってる) しかもshopがいつまで経っても「coming soon」...やる気、もう、ない? ('04.03.21)



ジャケ


The Forgotten Dream
I - ching



Single List


 今回は何ともすごいジャケのこの曲。元は'00の中頃Omni Records(UK)からのリリースで、こちらはそれから1年以上たった'01の終わりになってリリースされたライセンス盤(国は不明)。両盤とも2曲入りだけど収録曲は違う。実は当時から案外人気だったようで、ヨーロッパのダンスチャートにもちゃんと入ってたし、'02発売のCDにも収録されるというロングランぶり。日本産のMix-CDにも収録されてるので、聴いてみたい人も探すのに苦労しないはず。Un-Mixで欲しい人は、CDSは出てないようだけど、ドイツ産の〈TRANCE MASTER 3002〉というコンピにExtendedかEditかは判らないけど収録されてるので、海外通販等で入手可能です。私も欲しい...。
 私のオススメはやっぱりOriginal シンプルめなビートにリズミックなベース、どこどなく懐かしい音使いのサビ。繰り返されるシンセリフに少しずつ哀愁メロディーが浮かび上がる、ジワジワと来る演出に涙! 裏は50% Orion Groove Project Remix。こちらはOriginalをベースにリズムパートを強化したような感じで、ブレイク以外は割と淡々と進行するのでOriginalのジワジワとアゲる感覚は減ってるものの、その分フロアでは使い易いはず。
 ちなみにOmni Records盤に入ってるのはSunrise MixとNightfall Mix。こちらは多分I-ching 自身のRemixだと思うけど、私は持ってないので聴いてみたいものです。中古屋巡りを強化せねば...。 ('02.12.07)



ジャケ


Dark Angel
DJ Centaury & Wavetraxx



Single List


 トランスには何かと「Angel」とつくタイトルが多く、【Angelfalls】とか【Blue Angel】(レビューはこちら)とか【Tenshi】(レビューはこちら)とか、挙げればかなりの数になるはず。確かに、天使や天国等のイメージはトランスに合ってるしタイトル的にもキレイで、しかもイイ曲が多い。そんな訳でこのアナログも、何となく漁ってた棚の中で見つけて、タイトルに惹かれて買ったものでした。全く知らないアーティストだしプロモだし初めて見るレーベルだし、そんなに期待してなかったのにまあ! とっても私好みな曲♪ なわけでこのレーベルのファンになっちゃいました〜。
 さてこのアナログ、【Lazarus】は2曲収録だけど...わりと普通かな。私の本命はこちら、1曲しか収録されてない【Dark Angel (Orig. Club Mix)】。イントロはあまり特徴はないけど、後半からのアゲ方がイイ。『Dark Angel...』の声の後、ビートが途切れて入るコーラス系シンセの静かな合唱が全然浮いてないし、メロの入りはありがちだけどその後の盛り上げ方が上手い! いや、全体の構成的には普通なんだけど...私がオススメしたい一番の理由はメロディーの作り! 学校の選択授業で音楽を取った人なら楽典の勉強をしたはず。楽典というのは簡単にいうと、音楽用語や調性・和音の種類、転調の法則等、音楽の基本的な知識の科目の事。これ作った人は多分勉強したんじゃないかな? メロディーがあまりに自然で美しいコード進行と転調をしていて、【Dark Angel】なのに神々しくすら感じる...。しかも主旋律の下でつかず離れず追いかけるように奏でられる対旋律も、正に楽典で習う手法そのもの。何も知らずに作ったとしたら天才だと思える程です! まぁ、いい曲というのは理屈や理論じゃないしね。兎にも角にもオススメ!!
 ちなみに、私が持ってるのは上のジャケ?を見れば分かるようにプロモ盤。でもちゃんと製品盤も出てるので、大きなとこで探せばけっこう見付かるハズ。アナログは聴けないんだよぅという人には、CDSは多分出てないけどドイツ産の〈TRANCE MASTER 3001〉というコンピにほぼフルバージョンで収録されてるので、これまた大きな輸入店で探せば見付かるかも? ...にしてもプロモ盤ってシール貼ってあるだけだから寂しいね〜...しかもこれ、右上はみ出してるし...(汗)。いや違う、シール貼ってあるだけまだマシか。真っ白なままで何も書いてないのも多いもん...。 ('02.06.19)

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